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令和5年分から提出期限が6月30日に変更になった国外財産調書制度について、今年1月に発表された調査結果(※)などから、令和4年分までの提出状況などをみていきます。
調査結果などから、国外財産調書の直近5年分の提出件数の推移をまとめると、表1のとおりです。
令和4年分の全国の提出件数(合計)は12,494件で3年分から3.2%増加しました。全国の国外財産調書の提出件数は、制度が始まって以降、増加を続けています。
国税局別では、東京局、大阪局、名古屋局のすべてで令和4年分は増加しました。全体に占める割合は、令和4年分では、東京局が63.2%、大阪局が14.9%、名古屋局が6.9%という状況です。
次に、直近5年分の国外財産調書の総財産額の推移をまとめると、表2のとおりです。
令和4年分の総財産額は5.7兆円で前年比1.5%の増加となりました。総財産額も提出件数と同様に、増加を続けています。
局別にみると大阪局と名古屋局は総財産額が減少しています。全体に占める割合は、東京局が76.1%で全体の4分の3を占めています。大阪局は12.2%、名古屋局は3.9%です。
総財産額の推移を種類別にまとめると表3のとおりです。
令和4年分をみると、財産の中では有価証券が最も多くなっています。前年より3.2%減少しましたが、3兆円を超えて全体の60.4%を占める状況です。次いで多いのが預貯金です。令和4年分は7,775億円ですが、令和2年分で7,000億円を超えてからも増加を続けています。
3年分からの増減では、上記以外の財産が21.1%の増加となっているのが目立ちます。金額も預貯金に次ぐ額になっています。
新たに国外財産を取得された方などで、国外財産調書についてお知りになりたい方は、お気軽に当事務所までお問い合わせください。
(※)国税庁「令和4年分の国外財産調書の提出状況について」
令和6年1月に発表された資料です。総財産額と局別の財産額の合計額及び財産の種類別の合計額は、四捨五入の関係により一致しない場合があります。国外財産調書の提出制度とは、その年の12月31日において、その価額の合計額が5,000万円を超える国外財産を有する居住者は、翌年6月30日までに当該財産の種類、数量及び価額その他必要な事項を記載した「国外財産調書」を税務署長に提出するという制度です。
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